なるべく作業したくない人のための食材
先日ほかの方が書かれた蒸し野菜最高というブログ記事(http://goldhead.hatenablog.com/entry/2019/04/11/001336)がバズって、なるほど健康的かつ楽な料理だなと感心したので、私はもう少し油分のある簡単料理をご紹介しようと思います。
低賃金労働者が割高なはずのカップラーメンを買っちゃう理由としては
・まとめ買いできない
・調理器具揃えられない
・力尽きててろくに作業できない
などがあげられると思うのですが、一番はやはり知識不足なのではないかと。
私はずぼらであまり料理をしてこなかった人間で、それゆえ『料理というのはなんか切ったり茹でたり焼いたり水切ったり捏ねたり下拵えしたりでめんどくさいし、それを簡易化すると美味しくない』という印象がありました。
ところが実は案外そうでもなかったんですよ。
まぁ和食はマジで手間かかるんですけど洋食の中には「嘘だろ⁉」っていうぐらいざっくりした料理がある。
簡単かつボリューミーな健康料理食べたい人は、とにかくスーパーで以下のものを確保してください。
・黒胡椒
・オリーブオイル
・白ワインビネガー
・塩
・モッツァレラチーズ
・トマト
・柔らかめの塊豚肉
・皿
・フライパン
上四つはAmazonとかでも買えます。高い? いや普通のドレッシングとあんま変わらないでしょ。応用きいて便利なので買いましょう。
そして生で食べるならモッツァレラチーズは至高。モッツァレラチーズブッファラという水牛のチーズはトマトと合わせると高級レストランの味になる素晴らしい食材なんですが、高いしスーパーには多分売ってないのでパラパラしたやつでOK。十分美味しい。
肝心の調理方法。
トマトを切ります(面倒なら切らなくても良い)。
トマトを皿に入れ、チーズとオリーブオイルとワインビネガーと黒胡椒と塩をぶっかけます。
以上。
本当にこれだけ。カプレーゼという洒落た名前がついている正真正銘の料理です。ありがとうイタリア。めっちゃ美味しい。
余力があればレタスとか茹でブロッコリーとか足すと栄養素が増えますね。香り付けにバジルふってもいいかも。
豚肉は、まぁそのまんまです。
黒胡椒と塩すりこんでフライパンで焼きましょう。
最初の一分は強火、あとは火が通るまで弱火。焼きすぎると固くなるからそこそこで。心配なら割ってみればよろしい。どうせ食べるのは自分です。
良い肉は塩コショウだけで美味しい。どうしても物足りないなら香草か安い赤ワインぶっこむと高級っぽい味になります。
上の二つの料理にご飯かパン足して食べれば健康な体を維持しやすいのではないでしょうか。
専門家ではないので断言はできないです。ごめん。でもバランスはとれてると思う。
外食するの疲れる、手間かけて料理作りたくない、美味しいもの食べたい、という私の我儘が探しあてた簡単料理。
どこかで消耗している人の参考になれば幸いです。
モラハラ萌えを自覚せよ
モラハラ野郎というのは現実世界では避けられ忌み嫌われるものです。
恋人を威圧したり振り回したり場合によっては暴力をふるったりして支配する。そんな面倒な人と一緒にいたくないですよね。
でも最近の少女漫画のヒーローには結構これに近いタイプの人がいたりします。ヤンデレ・ツンデレがあまりにいるので却って爽やか正統派の風早くんが新鮮に映ったほどでした。
それ自体は全然問題ないです。なにせ漫画は創作物です。創作物の中の刺激的なヒーローに憧れたり、束縛するほどヒロインのことが好きって描写に萌えたり、好きな子に意地悪しちゃう不器用なところを可愛いと思ったりするのは普通のこと。
ただ、こういう欠点にケリをつけない作品が多いのが気になります。大半の女子は「漫画だとかっこいいけどつきあうならちゃんと優しくて大人な人がいいよね」と無意識に区別をつけられますが、中には「こんなかっこいい人とつきあいたい」と素直に受け止めて、ヤベーモラハラ男にひっかかっても「でも彼には私がいないと」「愛されてるから叱ってくれるんだ」「そっけないのは不器用だから」となっちゃう子もいるのです。これは良くない。
これは、ただ勘違いする子の頭が悪いだけ、とも言い切れないところがあると思います。
漫画においてはドラマを盛り上げるために登場人物の性格に癖がある方が便利であり、ヒーローはなんだかんだで読者にかっこいいと思われなくてはいけないので完全悪役にはできず、なおかつ基本的に少女漫画はハッピーエンドを目指しているため、ヒーローの粗(モラハラ部分)はなぁなぁで許されがちなのです。
例えば『暗い過去があって』『好きな子に素直になれなくて』『愛情が高じるあまり』ヤバい行動に出てたんだよ、という説明づけがされ、ヒロインの態度が軟化する。
私、この流れは読者を混乱させて良くないと思うんです。
だからって描くなというわけではもちろんなく、むしろ、もっとレベルを進めて欲しい。つまりモラハラ萌えを描いて欲しい。
通常、『ヒロインに暴言を浴びせる』は欠点として、『本当はヒロインのことが好きだけど素直になれない』は萌えポイントとして提示されます。
でも実は『ヒロインに暴言を浴びせる』も萌えポイントなんです。そういうヤベー人に萌える性癖というのはあるのだ。マジでろくでもないクズがろくでもないことしてるのが見たいという人は一定数います。
私はそういうの、はっきり明示して描いて欲しいです。
そうすれば読者は「あぁ私こういうヤベー人に萌えるんだな」とモラハラ萌えを自覚し、意識的に創作物でモラハラ萌えを摂取することにより、現実世界では理性的な恋人選びができることでしょう。
私がこの『モラハラ萌えを自覚し意識的に摂取してる人』を初めて認識して衝撃を受けたのがおそ松さんの二次創作で、好きなキャラ×自分(あるいはモブ子)の夢やBL二次創作をやってる方々の中に一際異彩を放つモラハラ萌え層がいたのです。
ていうか私が観測した限りでは松の夢やってる人ほとんどモラハラ萌えかクズ萌えな気がする……同棲DV妄想とかヒモ妄想とかを頻繁に見かける凄い界隈だった……。
松って最初から六つ子がクズ設定なので、クズい二次創作やってもあまり「キャラ改変地雷です」みたいな批判受けないというか、そう言われても「いやクズでしょ」と言い返せるところが大変ありがたい作品なんですね。
しかも美形じゃないから『ヤベーことするかっこいい人萌え』でもなく、純粋にクズい部分を凝縮して萌えることが可能。素晴らしい。
しかしモラハラ萌え・クズ萌えというのはオタク世界でもそんなに浸透していないので理不尽な嘲笑を受けやすいのが難点です。
松一期のころ、「知り合いの女がおそ松好きっていうから合コンでニート紹介したら文句言われたわw」という旨のツイートがバズったのを見たことがあります。そりゃそうだろよとしか言いようがない案件ですが(なんで創作上の好きキャラを現実にあてはめてるの?)、何故か文句を言った彼女が愚かであるかのような受け取り方をする人が多くて辟易したものでした。
ヤベー奴が好きという嗜好とヤベー奴に近づいてはいけないという理性は同居しうるのです。
モラハラ萌えを自覚している人ほど、その辺きっちり分けています。自分を滅ぼしかねない相手とは距離を置くべきだとわかっています。そして創作物で思い切り楽しみます。
BL二次創作の場合は夢とはちょっと趣が違っていて(平行して描く人もいますが)、モラハラ野郎萌え(攻め)とモラハラされてる人可愛い萌え(受け)を同時に摂取できるお得なジャンルです。BLは元々人の駄目なところを愛す傾向があるので(商業BL主要人物の駄目人間率めっちゃ高い)、モラハラ萌えとも非常に相性がいいのです。
松同人出身の漫画家さん何人かいらっしゃいますけど、皆さんやはり魅力的なモラハラ野郎を描くのがとてもお上手です(『凪のお暇』『潜熱』)。そして読者に対して『モラハラ野郎とつきあうととんでもないことになるぞ』というメッセージをわかりやすく出してくださっているのがさすが。正しいハッピーエンドを目指す一般向け作品なら、モラハラ野郎のモラハラ部分はちゃんと悪いところとしてケリをつけるべきではないでしょうか。
二次創作は基本同好の士しか見ないので性癖に素直な地獄ENDでも大丈夫と思いますが、小中高生が読む漫画とかはもうちょっとその辺気をつけて欲しいなぁという気持ちです。
具体的には『こいつろくでもないけど、ろくでもないってことを作者はわかってるし読者もわかっててね』というメッセージが欲しい。
その点、映画化した『ういらぶ。』はかなりまずい方向性なのではないかと思いました。
先日ツイッターで「『ういらぶ』はDVっぽくて受け入れられない。平野紫耀の顔面を持ってしても無理」という意見を見かけまして、それはよっぽどだなと調べてみたら、お手本のような『威圧・罵倒・たまに優しくなる・周囲から隔離し洗脳・試し行動による支配の強化』の流れにいっそ感心してしまいました。
ヒロインは美少女なのに昔から幼馴染のヒーローに「お前ってマジゴミクズ」「お前類稀なダメ人間だな」「俺ぐらいしか相手にしない」と洗脳されてきたせいで超絶ネガティブになってしまい、こんな駄目な自分と仲良くしてくれるヒーローくん優しい……!と恋心を抱くという凄まじい闇設定。
周囲のまっとうな友人たちが「それイジメだろ」「もっと優しくしてやれよ」とヒーローを諭すものの、「好き過ぎて素直になれない」と言ってあくまでヒロインを囲おうとするヒーロー。しかも自分がヒロインを病ませることによりヒロインを一人占めできるという思惑があり、つまりは意識して彼女の自尊心をバッキバキにへし折っているわけです。悪魔か?
たまに可愛いなどと言われようものならヒロインは滅茶苦茶感激するのですが、こっちは「良かったね」どころか「早く逃げて!」の心境に。しかしヒロインは自分がヒーローにされていることをよくわかっておらず、ずっと「一見厳しいけど本当は優しい人」と思って慕っており、ヒーローのすることをなんでも受け入れるので彼のイジメは特に報いを受けません。
そして読者にもヒーローを『モテ男なのに好きな子をいじめちゃう不器用なイケメン』と思わせる描写がふんだんに散りばめられています。例えば、ヒロインを罵倒したあと、陰で「なんで素直になれないんだ、俺」と後悔するなど。ただこの後悔は、『ヒロインとより親密になれない対応をした』ことへの後悔であって、『ヒロインを傷つけ卑屈にさせた』ことへの後悔ではないのです。
これらがふわふわキラキラ絵柄で繰り広げられ、どこかでヒーローが改心するのかと思いきや最後まで「お前は俺だけ見てろ」のスタンス。二人は結婚してハッピーエンド。ハッピー……? メリバではなく……?
もうここまできたら『素直になれないドS男子』じゃなくて『束縛モラハラ野郎』として出して欲しい。モラハラ男と可哀想な被害者カプとして萌えさせてくれ。若いお嬢さんにあれを『ちょっと変わってるけど幸せな恋愛』として刷り込まないで……。副題の「初々しい恋のおはなし」がホラーでしかないんですけど……。
ということで、ネットの片隅ながらここに【二次元モラハラ萌えのすすめ】を提唱します。
1.『○○(いじめる、罵倒する、殴る、見下す)だけど●●(優しい、私のこと考えてくれる、守ってくれる)なところもある』、をセットにしない。○○のみで萌えるのがモラハラ萌え。
2,『○○だけど●●なところもある』という作品の場合○○をなぁなぁにせず、悪いということを明確にする(明確にしたうえで改善されなければモラハラ萌え、改善されればモラハラ萌えではない)。
3.モラハラ萌えは二次元に限る。
いかがでしょうか?
駄目なことは駄目なこととして萌えていいんです。でも無理矢理ハッピーに捻じ曲げるのだけは止めようね! それは破滅への第一歩だ!
そして世の創作者様方はどうかモラハラDVを美化するのをお止めください。モラハラDVと向き合い乗り越えENDでもモラハラDVと心中するメリバENDでもモラハラDVから逃れられないバッドENDでも、モラハラDV自体を肯定してないならいいと思いますが、なぁなぁで許されるのはまずいです。
しょっちゅうヒロインをナイフで刺してくるヒーローが「あいつのこと好き過ぎて内臓まで全部見たいんだ!」とか言ってるヤベー奴なのに最終的に『二人の愛は永遠に~ほのぼの幸せEND~』になったら怖いでしょ……。作中のキャラ(創作物)が邪悪なのはいいとして、それを良しとする作者(現実)の倫理観が怖いのはまずいですよ。
以上、創作上のモラハラ野郎についての一意見でした。創作をしている方々にはご一考いただけると嬉しいです。
崩れた偶像に囚われる必要はない
岡田准一さんの結婚発表を受けて信仰の危機を感じている方の記事を読みました。
これを読んで「あ~とても身に覚えがある……」と苦い思い出を呼び覚まされた者の一人として、もうほとぼりもさめた頃だと思いますので神谷浩史さん既婚子持ち発覚後の心境について書きます。
神谷浩史という声優さんは元々声優がいまほど持て囃されていないころに声優になった方で、本人はアイドル的な扱いが性に合わないということを度々こぼしておられました。
実際客観的に容姿を評価したら、まぁ普通です。表に出るお仕事が増えてからはご本人とスタッフさんの努力の甲斐あって爽やかな印象になりましたが、昔の写真を拝見すると端的に言ってモサいです。
しかし声優さん、特に男性声優さんのファンというのは第一にその声を魅力に感じているわけで、容姿はわりと二の次なのです。容姿で声優さんの人気が決まるなら梅原祐一郎さんが天下をとっていなければおかしい。彼は彼でもちろんちゃんとファンがいますが。
神谷さんは声が良く、演技も上手く(貶す意見も良く見ますがそういう人は大抵渋くて低い声以外全部貶す)、アイドル的仕事に葛藤しながらも前向きに取り組み、「あれは歌ひろしだから(自分とは別人格)」と言いながらコンサートではウィンクをとばし、ファンの皆さんを大切にしますという姿勢で次々ファンを獲得していました。
さて、昨今の若手男性声優さんは、最初からアイドル系のお仕事を前提としているので容姿がある程度整っている方が多く(それでも女性声優さんに比べればまだ声重視)、ファンの方も当たり前のようにアイドル視することができますが、神谷さん世代の声優さんのファンというのは、本人の愚痴も聞いていることですし声優さんをアイドル視することにわりと引け目を感じています。少なくとも私はそうでした。
神谷さんをアイドル的に見るのは悪いな、本人が嫌なら無理してやらなくてもいいよ、でもやってくれたら嬉しいしCDは買う。そういうふうに思っていたファンが多かったです。気が進まなくても努力してスキルアップし素敵なものを見せようとしてくれる神谷さんに感謝していました。
だから神谷さんが普通に、「俺結婚します」「実は言いそびれてたけど結婚してました」と言ったら、ショックを受ける人はいたでしょうけど、ちゃんと祝福されていたと思います。
私の場合は彼に向けるのは恋愛感情ではなく「なんかこの人滅茶苦茶好き! この人のすることだったら大体許せる! 幸せに生きて欲しい!」という自己完結型の愛だったのでなおさらです。
だから、既婚しかも子持ちということが週刊誌で暴露された時、悲しかったのは結婚していたことではなく、この人はファンを全然信用してないんだな、ということでした。
基本的に女性ファンというのは相当盲目です。ちょっとオタク界隈に詳しい方なら宮野真守さんの結婚発表に発狂した女性ファンが暴言連発、というエピソードはご存じだと思いますが、宮野さんの現在の人気ぶりをご覧になれば、結婚ぐらいならファンは辞めないという人のほうが多数派ということはおわかりになるでしょう。しかも、実は『女性ファンが発狂』ということにしたい輩がわざと書き込んだという話も目にしました(その方は2chのidが載ったスクショを提示していましたがツイートをファボしそこねて引用できません。すみません)。
その後の男性声優さんの結婚発表も無事祝われ、人気が急激に落ち込むことはありませんでした。
だから私は神谷さんが自分のファンの好意を全然信じていないのでは、と思ってとても悲しくなりました。
とはいえ、神谷さんがプライベートは明かさない主義である、とか、事務所に止められていた、とか色々理由は考えられます。
なので衝撃を抱えてぼんやりしながらご本人の発言を待ちました。
そうしましたら発覚後初のラジオで曖昧に濁したなんともすっきりしない弁明をされまして、結局結婚していることは明言しませんでした。
えぇ―……。
もうなんか凄くがっくりきたんですよね。
散々誠実さを強調してきた人なんですよ。他者に厳しいけど自分にも厳しいと思ってたんですよ。きっちりけじめつけてくれると期待してたんですよ。あぁいうごまかしかたしてほしくなかったな……。
で、これだけならともかく、急激に失望感に浸食される中で、はっと思い出したんです。
ちょっと前に彼が言った言葉を。
「疲れてた時にまーやちゃんパンツ見せてくんない?って言ったら、いいですよーって言われて吃驚した。いい子だよね」
これわりと聴いた当時もどんびきしたんですけど、彼の非モテ童貞芸はいつものことですしそれが行き過ぎただけなのかとスルーしてました。ほらなんせアイドル視してたから。盲目だから。
まーやちゃんというのは綺麗な女性声優さんで清楚な見た目なのにちょっとえっちなイメージがある(あくまでイメージです)珍しいタイプの方で、わりとそういうものを求められがちというかセクハラ慣れしてそうなので、うまくあしらったのかもしれないし本気でそのぐらいいいと思っていたのかもしれない。
でもそういう問題じゃないですよね。
ただでさえセクハラなのに大ベテランの先輩が年下の若い後輩にそういうこと言います? 権威勾配が尋常じゃないですよ。冗談でも駄目です。
これがね、独身なら、独身気分なんだろうと。つまり女性のことを我が身に置き換えて考えられないのだろうと思えなくもない。
でも逆算したら明らかにこの時もう娘さんいたんです。
娘ができたら痴漢やセクハラが身近になったという男性は結構います。つまり、自分の娘が被害にあったら耐えられない、なるほどどの女性に対しても気をつけなければ、痴漢セクハラ絶許、となるわけです。
まぁ娘がいても痴漢する人いますけどね。でもそういう人はもう理解の範疇外。倫理観がぶっ壊れてるとしか思えない。
そういう嫌悪感を、私はアイドル視していた人に抱いてしまった。
凄く辛くて、しばらく鬱々としてました。
結婚してるとか子持ちとかどうでもいいからせめて信頼できる人であって欲しかったです。
それまで少しずつ溜まっていた彼への嫌悪感をそれが彼の非モテ童貞芸の一つであると思うことで抑えつけていたのに、娘さんがいたということで全く擁護のしようがなくなり、私はこの人の人間性を見誤っていたんだなぁということを悟ってしまったときの虚脱感たるや。
岡田さんファンの彼女もそうなんだと思います。岡田さんと宮崎さんの不倫は、全く興味がない私の耳にも入ってきた程度には報道されていました。でも彼女は不安に思いつつも「いや週刊誌は色々口さがないことを書くものだし、岡田くんは誠実な人だから大丈夫」と自分を納得させてきたわけです。それが結婚したことで「えっやっぱりあの時つきあってたの!?」と押し込めていた嫌悪感が一気に噴き出してしまった。そりゃキツいですよ。
こっちが勝手に幻想を抱いたと言われたらそれまでですけど、でも『誠実です』という姿勢を見せてくる人を誠実だと思うのは普通でしょ……。『誠実であれ』と言われれば、この人は誠実であろうとしているのだと思ってしまいます。
その誠実さも含めて好きだったんです。尊敬できる人だと思ってたんです。それ以外の好きだった部分にまだときめいたとしても、幻滅した部分への嫌悪感が邪魔して前のように素直に好きと言えない。
でも仕方ないです。所詮我等のアイドルは表向きの誠実さすら貫けぬ程度の器だったのです。好きの気持ちがなくなるのは裏切りではありません。そしてかつて好きだったことも間違いではありません。少なくともその時のあなたのアイドルは『誠実な偶像』だったのだから。
ただ今は、見ると辛くなるものからは離れるべきです。
ほかの楽しいこと、癒されることをみつけて気を紛らわせましょう。
大丈夫、いずれ楽になります。
稀に壊れてしまった偶像を思い返しても胸が痛まなくなる日が、きっと訪れます。
あなたが愛した偶像の倫理観を大切にしてください。
はあちゅうさんの気持ちがわからない人はきっとセクハラのハードルがちゃんとしている
強烈なセクハラ・パワハラを受けたことをMe tooで訴えたはあちゅうさん。しかし本人も童貞いじりをしていたということで炎上し、謝罪はしたものの鎮火しきっていません。それというのもなんとなく「別にいいじゃんこの程度でセクハラなの?」という感情がうかがえたから。
で、案の定謝罪撤回したようですね。
きっとあまりにセクハラ・パワハラが横行する会社に居続けたせいで感覚が麻痺してらっしゃるんだろうな、でも人の嫌がることをするのは駄目だぞ、と思っていましたが、彼女の呟きを見て、なるほどこの考えに到るのは無理もないと考え直しました。
童貞をいじるのはダメっていう人に聞きたいんですが地震のたびに「おっぱい!」と男性がツイッターに書くのはいいんでしょうか…?私は実はあれ、結構嫌なんです…。でもそれは私の感じ方が相手の感じ方と違うだけだし、楽しんでる人も多いみたいだから、私の反応が過剰なんだろうし、別に→
— はあちゅう (@ha_chu) 2017年12月21日
言うまでもなく地震は人が死に怪我をし財産を失う一大事です。それを「揺れたのはおっぱい」とふざける、しかもエロに結び付けてふざけるのは不謹慎なはずなのに当たり前のようにTLに流れてくる。つまりそういうのはネタとして消費するのがネットなんじゃないの? なんで童貞いじりに限ってネタにならないの?と不思議なのでしょう。
私個人の見解としましては地震の時のおっぱい連呼は神経を疑いますし、童貞いじりも失礼かつ低俗(人の性体験の有無なんかほっとけや)だと思っています。
しかしまぁネットにはあらゆるろくでもないエロネタが溢れているわけです。
ろくでもないというのは『くだらない』ではなく、『危険・犯罪的・侮辱的』という意味で使っています。
例えば子宮のMRI画像をエロとして扱うツイート(削除済みだが数万RT&ファボ)。
これは子宮断面図をエロとして扱ったオタク文化文脈からくる発想で、純然たる医療行為をエロと見なすことにより必要な医療行為を受けづらくなる人を生み出しかねません(既に、定期的に血が出るというただの生理現象である月経は隠すべきことと思われています)。
例えばオープンキャンパスに来た中学生の胸が大きくてエロかったと絵を描いて載せるツイート。
実在する(と本人が主張している)未成年の少女をエロ目線で見たことを堂々と告白し他者と「中学生女子のおっぱいが大きくてエロい」を共有しようとしています。
例えばgoogleに性欲を発散させたいと言ったら幼稚園を紹介されるツイート。
『 「ちっ、性欲が…OKグーグル、一番近くの風俗店は?」 『6km先です』 「……ま、そんなところか」 『風俗店なら』 「?」 『性欲は大人の女だけで解消するものではありません』 「……そうだったな」 「OKグーグル、一番近くの幼稚園は?」 『200m先です』 「最高だ」』
tweet : 【随時更新中】twitterで話題のツイート・おもしろ画像まとめ - NAVER まとめ
通報が相次ぎ削除されましたがやはり数万RT&ファボ。更にこれのパクツイも見かけました。
ツイート主はこの後、注目されたいがためにこのツイートをしたことを明かしています。実際に度々加害を受け不安を抱く幼稚園児やその親の恐怖心よりも、自分が一時的に持て囃されることを優先したと。醜悪な承認欲求ですね。
このツイートはネット文化に慣れていればネタだとわかりますが(それでも犯行予告と言われれば否定できないと思う)、承認欲求のために事実として「女にAEDを使う際服を脱がす男はセクハラと言われる」というデマをばらまいた人もいます。
あまりに拡散され、消防士や弁護士からも非難されたことに臆したのかその後本人が「あれは嘘です。問題提起のつもりでした」という全く言い訳になっていない謝罪文をあげましたが、どう見ても『なんでもセクハラ扱いすると女を叩けば沢山リツイートされる』という認識だったことは明白です。
死にそうな人を見殺しにし「ほら女がセクハラって騒ぐから死ぬ羽目になるんだざまーみろ」という反応を引き起こす大変悪質なデマと言えるでしょう。実際にリプでそういうコメントが山ほどついていました。
例えば児童ポルノ所持で書類送検された漫画家のニュースを受けて一斉に大喜利を始めるツイート群。
例えば「素直に射精です」「小学生は最高だ」「膣に出すぞ」、これらは一時期ニコニコ動画に山ほどコメントされていました。
言わずもがなの女性を性器で呼ぶ風潮、自らをロリコンと言って憚らないオタク、亡くなった女性も犯罪被害者の女性も顔を品評してブスだのきちょ○んだの(本当に気持ち悪いので書きたくない)。
こんなのが野放しになっていて、何万とリツイートもファボもされて、批判すると「ネタにマジレス」と笑われるのがネットです。
そりゃ童貞いじりぐらいで非難されると思わないでしょう。
まぁでも、はあちゅうさんの童貞いじりに腹が立った方は、セクハラのハードルがちゃんと常識的な高さなんだと思います。失礼なこと・馬鹿にするようなことを言ってはいけないとわかってらっしゃる。ですよね?
はあちゅうさんに苦言を呈した方、ネタだからとセクハラを軽く見ずに意見が言える正義感の強い性格なんだと思います。もちろん脅迫まがいのツイートなんて許せない。ですよね?
良かった、今まで犯罪的で危険で侮辱的なエロネタを発信する不届きな輩を糾弾して通報するのは一部のフェミ勢だけだったんですけど、これからは皆さんも協力してくださいますよね!
是非「お前それは駄目だろ!」と一緒に怒ってくださいね!
ね!
結論:おそ松さん二期一話は女性オタクを馬鹿にしている
昨日からずーっと松一話がひっかかっていました。
何が気になるかって、女性ファンの描写についてです。
前回の記事では松公式には腹が立たないと書きましたが、今は本編自体に問題があると感じています。
あれはただのお話だし実際には松公式は丁寧な商売をしていて、こっちは好きなアニメの円盤・可愛いグッズ・コラボ商品などに納得して対価を支払っています。キャラクターに魅力を感じて楽しんでキャーキャー言っています。松公式に搾取されているとは思いません。ただ、それとこれとは話が別なんですよ。
作中のむつごとそれに群がる女性ファンは、どう見ても現実の松公式の商売と現実の松ファンの女性オタクを模した関係です。その中で松ファンの女性は、堕落して変容したむつご(激太り、薬物中毒、傲慢)に熱をあげ続け、セクハラされても叩かれても喜び手を抜いたグッズを出されても購入する愚かな存在として描かれている。それはむつごが地域住民に「調子に乗るな」と制裁を受けたことで否定されてはいません。むつごの行動は「悪いこと」として始末がついたけど、女性ファンが愚かで搾取される存在だというメッセージはそのままなのです。
もし、例えば女性ファンの何人かが「最近のむつごちょっとねー」「グッズ手抜きだから買わなーい」と言う描写があって、人気が陰り、あれっとなったところで地域住民の制裁、という展開だったらこんなに気にはならなかったでしょう。
私はおそ松さんというアニメがめちゃくちゃ好きだし松公式に信頼があったし大変入れ込んでいるキャラもいるのですが、しかし自分を侮辱してくる相手とつきあい続けるのは無理です。ただのネタとかギャグアニメだしとか「まぁ私らこんなんだよねw」とか「腐女子馬鹿にするなんてさすが松!」とかそういう心境にはなれない。「お前はバカ」って言ってくる人に「あはは、毒舌~」ってへらへらできない。そんなことしたら私の自尊心が擦り減ってしまう。
ので、しばらく距離を置きます。
本当に残念で悲しいことですが。
あぁこんなときでも推しが可愛くて辛い……。
最後に。
一話を見て「腐女子馬鹿にしてるサイコーw」って笑った男性オタクは二度とオタク差別という言葉を口にしないように。貴様らのダブスタにはうんざりだ。
追記
大多数の女性オタクは見事なまでの前向きさと寛容さとネタを楽しむ心でもって一言も文句を言わず、早速堕落したむつごに萌えを見いだしている方さえいるので私は松ファンの女性オタクとしては圧倒的少数派です。
多分、まぁいっか面白かったし~とその流れに乗っかった方が楽しい気持ちでいられるのだとは思います。しかし私はもう前のように『数多くのタブーを踏み抜きながらギリギリの線で地雷を回避する松公式』とは思えず、実際のところだいぶ幻滅しているのです。
というのも、私は稀にV系バンドのエピソードなどで漏れ聞こえてくる、メンバーが「どーせ何やっても俺らのこと好きだろ」とファンを見下しセクハラしそれをファンがキャーキャー喜ぶという構図が耐え難く嫌いなんです。
むつご→作中女性ファンならまだお話の中で完結する関係だからいいですが、松公式→現実の女性ファンでこれやられるとつまり私が『何されてもキャーキャー喜ぶ側』になるわけで、うわあぁ無理キツい自尊心が死ぬ!
致し方ないので離脱します……以前若手俳優ファンが自分の推しが悪名高い演出家の舞台に出ることを『推しが人質に取られた』って表現してたけど今ならその気持ちわかるわ……。彼女は舞台に通って推しに貢献したい気持ちと客の入りが演出家の手柄になってしまう腹立たしさの間で葛藤していました。私は推しを生み出し推しを動かす松公式と自分のプライドを秤に掛け、プライドを取ったわけです。でもできればこんな決断したくなかった。
あ~女性客相手の商売ほんとこういうの多くて嫌……。
おそ松さん二期一話は女性オタク差別なのか?
私の中でもまだ結論が出ていません。
おそ松さん二期一話は、ネタバレになりますので詳しくは書きませんけども、メタ的におそ松さんというアニメに夢中になる女性オタクを揶揄するような表現がありました。
私は性質の悪いギャグという受け止め方をしましたが、それ以前の問題として男性オタクの態度が目に余る。ので、所感を記します。『腐女子』と『女性オタク』がごっちゃになっていてわかりづらいかと思いますがもちろんのこと女性オタクは腐女子だけではありませんので、『女性オタク』というくくりでとらえていただきたく思います。
ただ男性オタクが女性オタクを馬鹿にする際はまず間違いなく腐女子という言葉を使います。
おそ松二期の感想で「腐女子を馬鹿にしてていい」「腐女子に媚びて欲しくない」などの意見を見てしまったのだけど「女がキャーキャーいうものが気に入らねぇ。どうせくだらねぇ」と「俺らにだけわかる悪ノリw」というミソジニーの合体で大変醜悪ですなぁ。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
この手の人らはなんでそんなに腐女子が嫌いなんだろう、腐女子側は「萌豚w」とか言って馬鹿にしないのに……と不思議だったのだけど、昨今のオタクは妙なプライドがあって「俺らの庭に女が侵入してきた」と思いこんでる人が一定数いるみたいね。コミケ初期は女が九割だったそうだけど……。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
結構な数の男性オタが「昔オタクは差別されてたけどそれは不当だから今は堂々とするぜ」の論理で「堂々とエロ絵アップするぜ」も通ると思っていて、そのくせ「腐女子とBLはキモイから出てくんな」とバッシングしまくる。彼らは新しい特権階級なのだ。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
抗議されたら怒る様を嘲笑し指摘されたら「何マジになってんのw」と言い傷ついてる人を馬鹿にして、平等性よりも自分の快不快(俺が好きなものは最高・俺が嫌いなものは消えろ)を優先させる。何かに似てるなぁ? そう、典型的ないじめっ子ですね。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
松自体はギリギリのバランス感覚が凄くて、ちゃんと悪行をなしたむつごは制裁を受けて「悪いことですよ~」が明示されてるので悪趣味ではあってもミソジニーとは感じなかったけど、男性視聴者が「腐女子馬鹿にしてるwおもしれー」ってなる話だと思うと腹立つな。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
腐女子は本当に寛容ですよね。これ逆だったらどうだったかな。女子向けギャグ漫画ってぶっとんだ話はあっても男を小馬鹿にする話はまず見ない。萌豚が美少女に貢ぎまくってるけど美少女は激太りしたり薬キメてたり乱交パーティーしたりしててでもオタクは盲目だから搾取されるみたいな……
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
私はもし松公式が一話のような商売してきたら速攻で離れますけどね。女性オタクは一度好きになるとわりとあばたもえくぼなんだよなぁ……。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
いやさすがにあの一話みたいなことされたら離れる人多いか(だから実際の松公式は丁寧な商売をしている)。まぁ要するに男性が好きなアニメにてああいう極端な表現で男性オタクを愚かな存在として描いた場合、男性オタクは黙っていられるんでしょうか。オタク差別だ!ってなる人いるよ。絶対いるよ。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
なおかつそれを楽しんで「わかる~萌豚いい気味w 公式もっと馬鹿にしてやって! 萌豚に媚びないで!」とか言う腐女子がいようものなら全方位攻撃を受けることであろう。俺らが主要客層だろ!?公式と腐女子を追い込め!ってなるよ。腐女子っておとなしいなぁ……。つーか舐められてるんだな……。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
韓国のファンはわりと怒ってる人いるので偉いなと思う。私は今回は本編には腹が立たないけど、本編を見て「女性オタクは馬鹿だし馬鹿にしていいし馬鹿にされても怒らない馬鹿」と受け取る男性視聴者には腹が立つので、女性オタク差別を助長する表現としてやはり怒ったほうがいいのかもしれない。
— 異 (@yori_serious) 2017年10月3日
ほかの方のご意見も聴いてみたいです。
追記
考えがまとまりましたのでこちらの記事に書きました。
真空パックAVに関する言論
今回のことはちゃんと追っていた人しか経緯をわかってないと思うので、いかに一部の表現規制反対派が人命を軽視し、また個人的な好き嫌いで物事 を判断しているか簡単に記しておく。
ツイートの引用は問題ないと認識しているがもし不備があったら指摘していたたければ改稿する。
まず発端となったのはバンドハラスメントのCDジャケット。
その①
— バンドハラスメント (@BAN_HARA) 2017年9月1日
《2nd single リリース決定》
《人間を真空パックに》
10月4日(水)に2nd single
「解剖傑作」のリリースが決定。
フォトグラファーハル氏とタッグを組み「愛を閉じ込める」をコンセプトに女性を真空パックに閉じ込め、息が吸えない数秒間をジャケットに。 pic.twitter.com/NXeof564em
これについて、危険なのではないか、どういう安全措置が取られているのか、安全措置があるならそう明記してほしいとの意見が出る。
↓
その流れで「真空パックのAVあるよ」とリプライで教える人が現れる。
↓
太田弁護士検索する。
まずこれが大前提なので「わざわざマニアックなAV検索する女弁護士ww」とか言ってる人は他人を嘲る前に自分の情報リテラシーの低さを顧みてくれ。
そして騒動の発端になった太田氏のツイートがこちら。
「真空パック アダルトビデオ」で検索して吐き気。仮に作り物であったとしても、あれに性的に興奮するのは猟奇的。猟奇的な嗜好も内心に留まるなら自由だけどその嗜好が表出した表現物には恐怖を覚えるとしか。本当に真空パックにしているなら即刻全現場でやめるべき。死人が出かねない。
— 弁護士 太田啓子 (@katepanda2) 2017年9月3日
「吐き気」「猟奇的」「恐怖を覚える」
太田氏の感想。何を思おうが太田氏の自由。というか人が苦しんでる映像見て嫌な気持ちになることを何故批判されるのか。ホラー映画見て「怖いし気持ち悪い、私は嫌い」って言ったって「お前はホラー映画愛好家を差別してる!」とはならない。
「猟奇的な嗜好も内心に留まるなら自由」
嗜好自体は非難しないよという表明。
「本当に真空パックにしているなら即刻全現場でやめるべき。死人が出かねない。」
人の呼吸を強制的に奪ってるなら危ないからやめろという指摘。
これに対し様々な反発が相次いだが、興味深いのは普段リベラル寄りと思われる女性言論者が批判したこと。
こなたま氏のツイート
太田弁護士の「真空パックAVで検索してみた」は、嘲笑って大喜利にする前に、「彼ら/彼女らは、戦術を変えてきた」というのをしっかり認識して注意しておくのが必要じゃないかな。味方の少なそうなニッチな表現を狙い撃ちして、「即刻全現場でやめさせる」という実績作りをしようとしていると。
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2017年9月4日
太田氏は一般に理解されづらい真空パックAVというマニアックな嗜好をかわぎりに個人的に気に入らない表現を全て規制したがっている、それゆえ真空パックAVへの弾圧も許してはいけないという立場のようだ。
このようなこなたま氏の発言に対し、「本当に真空パックにしているなら」と限定しているので全否定ではないでしょうというリプライがいくつかついたが、
太田弁護士はそんなフェアな期待(公平な前提条件を設定した上で業務の継続を認める)ができるような人じゃないですよ。今までの言動からそう信じられるからここまで危ぶまれるわけ。安全対策を講じても、「死ぬ確率が0ではない」のだから駄目だと言うでしょう。 https://t.co/plkIS94SOb
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2017年9月5日
で、太田弁護士の主張には「犯罪性の確認、安全対策の有無の確認」まで含まれているかというと、「彼女のこれまでの性的表現への憎悪を見る限り、そんな常識的な期待はできない(信用できない)」って言ってるんです。これ以上はもう話しません。 @yori_serious
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2017年9月5日
要するに
太田氏が信用できない
↓
太田氏が「本当に真空パックなら」と留保した発言をしようと、その発言自体が信用できない
↓
太田氏は問答無用で規制しようとしている
↓
規制派の太田氏に騙されてはいけない。敵は戦術を変えてきた。
ということだ。太田氏が嫌いなあまり太田氏の実際の発言を一部消去し、言ってもいない意図を付け加えている。太田氏が将来あれもこれもと特に危険でもないものを規制しようとしたときに反発すればいいのであって、規制派の太田氏の言うことは全て信用ならないとするのは、盲目的に信じるのと同じことであり、それはそれで太田氏に振り回されている。
こなたま氏に「あとはまかせた!」と言われた柴田絵里氏も同様の「結局自分が気に入らないから嫌なんでしょ」論。
「真空パックされたい」という欲望を持つ人だっています。「事故が起こらないようにすべき」という意見は同感ですが、メジャーではない欲望に「猟奇的」「やめさせるべき」と「悪」のレッテルを貼るのは、セクシュアリティの多様性に不寛容で差別です。https://t.co/xuXK6bhSdG
— 柴田英里 (@erishibata) 2017年9月4日
ある時は「同性愛者」、またある時は「両性愛者」、「トランスセクシュアル」「ペドフィリア」etc.様々なマイノリティたちが、「不道徳的で猟奇的」「気持ち悪いから辞めさせるべき」という理由で排除されました。太田啓子弁護士は、「自分のお気持ち」によって、それと同じことをしている。
— 柴田英里 (@erishibata) 2017年9月4日
ちなみに話題になったことで真空パックAVを探した方のツイートによると既に「嫌がっても二分以上パックし気絶・失禁するまで放置」という危険きわまりない代物があるようだ。真空パックフェチに詳しい方は、愛好家は専用の器具を使って安全に気をつけてやるのでこの動画のように布団圧縮機でやるのはダメと仰っていた。どうも基本的には「ぴたっとした感触を楽しむ」あるいは「苦しい状態が快感」というもので双方の信頼によって成り立つが(とはいえ危険性はある)、女性が苦しむのを主目的としたAVだと安全性がおろそかにされることがあるようだ。
人が死にかねないことするなと言っただけで「表現の自由を守れ!」「セクシャルマイノリティを差別するな!」とわけのわからぬ批判が飛んでくるのは不思議である。
問題視された上記のAVさえエロ無罪で擁護する方がいてびっくりしたのだが、これは表現の自由とか性的多様性とか男女差別とかそんな次元ではもはやなくて、刑事事件だ。殺人未遂が行われているならやめろという話。これを擁護できるって、ちょっと信じがたい倫理観だと思う。本当に法治国家に住んでおられるのだろうか。
こなたま氏に関しては普段良識派のはずの方が道理に合わないことを仰っているのに危機感を感じて取り上げたが、もちろんその他の大多数のエロ無罪派はより過激で露骨に人命を軽視し、「死人が出てから罰すればいい」とのたまい、ガンガンやれと言ったそばから「じゃあお前が真空パックされれば」と言われたら「十分な報酬があれば」「安全配慮があれば」「でも俺は相当金を積まれない限りゴメンだけど」と見事なダブスタを披露していたことも記しておく。安全配慮されている様子もなければ記載もないから問題視されているのだ。
何人か危惧しておられたけど、多分このエロ無罪派、AV女優を人間だと思っていないし、もしかしたら犬猫より下に見ている。猫虐待動画犯人の逮捕に抗議した人はいなかった。
あと最近話題になっていた、「童貞。をプロデュース」で監督から性的強要をされたという男性もおおむね同情的な目を向けられていた(とはいえ「男への性的強要は笑いだろ」というそれはそれで地獄感溢れるコメントもあったので辛い)。
人間はみんな人格があり人権を有しているということをよく考えてほしい。
表現の自由は犯罪の免罪符になるわけではない、ということはわかっていると思うが……わかっているよね? わかっていてくれ。祈るような気持ちだ。
「危険そうなAVは心配になってしまって観られない」という声もあったのが救い。
なお個人的な見解としては愛好家は好きにすればいいと思うし真空パックAVも「呼吸穴確保」「CG」「苦しくなれば中の人が自分で出られる」など実質的に真空パックではないならアリだろう。AVが商売で女優がお仕事でやっている以上、趣味でやる愛好家と違って死にかねない業務はさせるべきではない。